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      日本神経学会認定 神経内科専門医・指導医 
      診断:厚生省特定疾患神経変性疾患調査研究班 
      日本神経学会・パーキンソン病治療ガイドライン2018 
       
      パーキンソン病とは? 
       ・手の震えや体の動きが鈍くなる病気で,多くの人が60歳前後で発症します. 
       ・100万人都市の広島では,推定1200−1800人の患者さんがおられます. 
       
      パーキンソン病の症状 
       ・手足のふるえ,動きが遅い・鈍い,細かい作業ができない,転びやすいなど 
       ・便秘,睡眠中の大声,嗅覚障害,むずむず足,うつ病などと関連があります 
       ・運動症状だけではなく,自律神経や精神・認知機能などの症状があります. 
       
      パーキンソン症候群との鑑別 
       ・治療可能な疾患:薬剤性パーキンソニズム,特発性正常圧水頭症など 
       ・治療困難な疾患:進行性核上性麻痺,皮質基底核変性症など 
       ・予後や治療方針が大きく異なり,治る疾患もあり,適切な診断が必要です. 
       (神経学的診察が重要ですが,MIBG,DAT-SPECTなど画像検査も有用です) 
       
      パーキンソン病の治療 
       ・不足するドーパミンの補給,ドーパミン受容体の刺激,ドーパミン代謝の抑制 
       ・不必要な過剰投与により,早期から不随意運動などの副作用が出ます. 
       ・進行例には,深部脳刺激療法(DBS)が適応となる場合もあります. 
       ・重度の振戦には,MRIガイド下集束超音波療法が適応となる場合もあります. 
       ・運動療法も重要であり,室内自転車や太極拳などが有用との報告があります. 
       
      パーキンソン病の予後・経過 
       ・残念ながら完治できる疾患ではなく,多くの場合数年単位で徐々に進行します. 
       ・しかしながら,内服薬の調整や運動により,生活の質を高めることができます. 
       ・数多くある内服薬の適切な使用が,副作用や長期的観点から極めて重要です. 
       ・各々のライフスタイルに合わせて治療をあきらめないことが重要です. 
       
       (注1:パーキンソン病は,条件により難病医療費助成制度の対象になります.) 
       (注2:深部脳刺激療法(DBS)は,主にたかの橋中央病院で行っております.) 
       (注3:MRIガイド下集束超音波療法は,施行可能な施設が限定されています.) 
       
       
       
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